この動画は、ハラスメントや労働トラブルの予防、対応に必要な知識を紹介しています。
企業が抱えるリスクを軽減させるためには、経営者や管理職、人事・総務担当者に欠かせない知識があります。
またその知識は企業を守るだけでなく、労働者としての権利を守ることができるものでもあるので動画の紹介を行っています。
今回は、お昼休憩の電話は業務内？それとも業務外なのかという話です。
動画発信者 一般社団法人クレア人財育英協会 雇用クリーンチャンネル
講師 特定社会保険労務士 小野純先生
※この動画は一般社団法人クレア人財育英協会のパートナー企業として当社ホームページで紹介しています。
動画の内容
この動画は、一般的に女性の問題と捉えられがちな「マタハラ」が、法律上は男性が育児休業などを取得する際の嫌がらせ（通称：パタハラ）も含む概念であることを解説しています。
法律上の「マタハラ」の定義
男女雇用機会均等法では、会社に対して、妊娠・出産・育児休業等の利用を理由とする不利益な取り扱いや嫌がらせ（ハラスメント）を防止する措置を講じることを義務付けています。
この「育児休業等」には、男性が取得できる以下の制度も含まれます。
- 育児休業
- 子の看護休暇
- 時間外労働の制限
- 深夜業の制限
したがって、男性社員がこれらの制度を利用しようとしたり、利用したりしたことに対して、上司や同僚が嫌がらせを行うことは、法律で禁止されている「マタハラ」に該当します。
男性に対するマタハラ（パタハラ）の具体例
動画で挙げられているような、男性社員に対するマタハラの具体例は以下の通りです。
- 制度の利用を妨害する言動
- 「男のくせに育休を取るなんてありえない」と言われる。
- 育休の取得を相談したら、「評価を下げるぞ」「昇進に響くぞ」と脅される。
- 「みんな忙しいのに迷惑だ」と嫌味を言われ、申請しにくい雰囲気を作られる。
- 制度を利用したことによる嫌がらせ
- 育休から復帰したら、元の部署に戻してもらえず、閑職に追いやられた。
- 子どもの看護休暇を取ったら、「そんなことで休むな」と繰り返し非難される。
- 残業を断ったら、仕事を与えられなくなるなどの無視や仲間外しをされる。
まとめ
「マタハラ」という言葉のイメージから女性の問題だと思われがちですが、法律は性別を問わず、子育てに関わる制度を利用するすべての労働者を守っています。
男性社員が育児のために休みを取ることを理由に嫌がらせを受けることは、明確な法律違反（マタハラ）であり、会社はそれを防ぐ責任があります。
誰もが育児とキャリアを両立できる職場環境のために
「マタハラ」が女性だけの問題ではなく、育児休業などを取得しようとする男性社員への嫌がらせ（パタハラ）も含む法的な概念であることは、多くの職場でまだ十分に浸透していません。
記事で解説されたように、「男のくせに育休を」といった制度利用を妨害する言動や、育休復帰後の降格・仲間外しといった不利益な取り扱いは、男女雇用機会均等法が禁じる明確なハラスメントです。
こうした無理解や偏見に基づく対応は、従業員のキャリア継続を困難にさせるだけでなく、会社の法的責任が問われる重大な経営リスクとなります。
企業には、性別に関わらず全ての労働者が安心して育児に関わる制度を利用できるよう、研修や相談窓口の設置といった「防止措置」を講じる義務があります。
「雇用クリーンプランナー」資格は、こうしたマタハラ・パタハラ防止の法的な必須知識から、従業員がハラスメントの不安なく制度を利用できる職場風土の醸成、具体的な相談窓口の運用実務までを体系的に学ぶことができます。
誰もが働きやすいクリーンな職場を実現し、コンプライアンスを遵守するために、この機会に専門資格の取得を検討してみてはいかがでしょうか。
■管理職、人事担当者に必須の知識が学べる雇用クリーンプランナー認定講座
 |
 |
 |
■人事・労務に必須の知識一覧
