ハラスメント対策6
この記事は、本気で社内からハラスメントを無くしたいと考えておられる経営者、管理職、人事部の方に読んでいただきたい内容です。
企業の維持、成長のためにはハラスメントの防止は各企業にとって欠かせないミッションです。
ハラスメントのない企業づくりのためこの情報を少しでも役立てていただければと思っております。

雇用クリーンプランナー受講

ハラスメントが発生する理由と防止できない理由

経営者はハラスメントのない会社にしたいと思っているのに、社内でハラスメントが無くならない理由として複数の理由が考えられます。
この記事を読んで頂いている方の会社も下記のいずれかの理由が当てはまるのではないでしょうか?

特定の管理職の人格的な偏りが生むハラスメント

人間の性格の中で幼少期に主に養育者との関係で形成される要因を人格といいます。
人格は人間が心身ともに未熟な時から形成が始まるので、養育環境が不安定であるほど偏りが生じます。
その偏りが他者への攻撃性、他責的な思考、共感力や感情の制御力の弱さ、などに強く出るとハラスメントを起こす可能性は高くなります。

人格から生じる心の働きは自覚することが難しい上に、当事者が幼少期から環境を生き抜くために使ってきた防衛手段としての心の働きであるため容易に止めることができません。
そのため、人格的にハラスメントを行う要因を持った人が管理職をしているとハラスメントが発生する、なくならないということになるのです。
また人格に偏りがある人のハラスメントは、より質の悪い行為が行われていることが多いので企業はいち早く対処しなければなりません。

この場合は、ハラスメントの行為者自身が変わる必要もあるので個人的にカウンセリングを受けるなどして自分をコントロールできるようになってもらう必要があります。

正しい知識の乏しさが生むハラスメント

企業の中で各管理職が自分の価値観や経験だけをもとに部下をマネジメントをしているとハラスメントは発生しやすくなり、また防止することも難しくなります。
ハラスメントに対する共通理解がないため、管理職も自分が行っていることがハラスメントだという自覚は弱く企業のためになると思っています。
また、ハラスメントを受けている人も自分が受けている行為はハラスメントかも知れないと感じつつも、上司の言うことには一理あるのでその言動を受け入れてストレスを抱えながら仕事をしています。

このような状況は、従業員がストレスを抱えやすくなり、離職率の増加、メンタルヘルス不調者の増加にもつながります。
社内全体で明確な基準の共有がないことがハラスメントにつながっている場合は、明確な基準を共有して基準から外れた行動を抑止する環境づくりが求められます。

社内に浸透させたいハラスメントリテラシーという共通認識

前章では、ハラスメントが生じる2つの要因について説明をしましたが、まず企業が取り組むべきは社内でハラスメントに対する認識を共有するための対策です。
その対策とは、ハラスメントリテラシーを高めるための研修です。

ハラスメントリテラシーと企業の自浄機能

『ハラスメントリテラシー』とは、ハラスメントに対する知識や能力ことでです。
社内でハラスメントが生じたないための予防したり、ハラスメントが生じても対処するためにハラスメントテレラシーの共有が必要なのです。

一般社員から人事部、管理職、経営者までがハラスメントリテラシーを共有していることで、自分の言動に気を付けようと考える人も増え、社内にハラスメントに対する自浄機能が働きます。
ハラスメント研修は、自浄機能が働くようになるほど繰り返した方が良く、企業防衛と従業員のメンタルヘルスを高めるために行う価値があると言えます。
特に経営層や管理職など、上位の役職者がハラスメントリテラシーを持ち、それを取り入れたマネジメントをしていれば従業員は安心して仕事をすることができるだけでなく、日頃のマネジメントや社員教育を通じてハラスメントリテラシーが受け継がれ健全な組織が維持されることになるでしょう。

またハラスメントリテラシーを高める研修が企業にとって重要な理由は、研修をしてもハラスメントをしてしまう人格的な問題を抱えた社員に対して強く方針や処分を言い渡すことができる大義名分が生まれるからです。

ハラスメントが止められない人への対策

本人の人格的な偏りが要因となりハラスメントをしてしまう人は、少し忠告されたくらいではハラスメントを止めることができません。
それは前章でも書いてある通りで、人格が形成される中で本人にとっての防衛手段が人格の偏りであるためそれなりの抑止力が働かねければ言動を見直すことができないのです。

このような人が管理職になっている場合に基本的なハラスメント研修を行っておくことには大きな意味があります。
それは研修によって会社としてハラスメントは無くしていくということ、何がハラスメントであるということを明確に示すことができているので、ハラスメントをしている人に対して強い注意喚起がしやすいからです。

企業によっては、ハラスメントをしているという報告が入り、その内容によってはすぐに降格という処分を下すところもあります。
実際にハラスメントをして降格した人が、企業からの指示で当社にカウンセリングを受けに来られるというケースが過去に何件かあります。
これらの企業は、普段から研修や社内報、掲示物などによってハラスメントを無くすという企業としての方針を示していて、管理職という立場であるにも関わらず方針に沿うことができない人に対して厳しい処分を下していました。

ハラスメントリテラシーは経営者から浸透させていくことが理想的

ハラスメントリテラシーを企業内に浸透させハラスメントに対する共通認識を生み出していくためには、経営者からハラスメントリテラシーを学ぶことが理想的です。
経営者自身がハラスメントに対する明確な方針を示すことになるので、その企業で働く従業員は安心できます。
また、経営者からハラスメントのない企業にしようという明確な意思表示があることで、役員、管理職、人事部の社員、その他一般の社員のハラスメント研修に参加する意欲も高まるでしょう。

ハラスメントリテラシーを高める具体的な方法とは

企業内のハラスメントリテラシーを高め、ハラスメントを無くしていくという共通認識を浸透させるために当社が提案しているものに雇用クリーン企業認定と雇用クリーンプランナー公式認定講座です。

ハラスメントに対する企業の姿勢を示す雇用クリーン企業認定

雇用クリーン企業認定とは、企業がクリーンな雇用環境づくりの実現に取り組んでいること、それを推進するための人材として企業内に雇用クリーンプランナーが在籍していることを示す認定制度です。
役員や従業員の中に雇用クリーンプランナーが存在することで下記のマークを取得することができます。

企業がハラスメントや労働トラブルのない雇用環境づくりをしていたとしているのなら、そのことを企業の外にもアピールすることが大切です。
なぜなら、そのような企業で働いていることは従業員の企業への愛着や帰属意識を高めることになりますし、就活生や転職者には企業を見極める判断材料になるからです。
また社会に向かって企業の姿勢を示すことで、実際にハラスメントや労働トラブルのないクリーンな雇用環境を維持しようという意識が社内で保たれるという点も認定を取得するメリットです。

雇用クリーン企業認定のロゴ-枠有り

ハラスメント対策を推進する雇用クリーンプランナーという人材

雇用クリーンプランナーとは、ハラスメントと労働トラブルを予防、解決するために必要な知識を学んだ人材に与えられる資格です。
専門の講習を受けて試験に合格することで資格を得ることができます。

雇用クリーンプランナーは専門的な知識によって企業内で以下のことを担うことができます。

  • ハラスメント、労働トラブルに悩み従業員への相談対応
  • ハラスメント、労働トラブルの調査
  • ハラスメント、労働トラブル行為者への指導とフォロー
  • ハラスメント、労働トラブルに関する研修の実施
  • 社会保険労務士、公認心理師との連携

特にハラスメント対策は企業によって義務化されているので、すべての企業が取り組まなければなりません。
その取り組みとして経営者、管理職、人事担当者などが雇用クリーンプランナーを取得して、専門性を持って取り組んでいくことは取り組みの質を高めることになり、従業員にとっては安心して働ける要因となるでしょう。

ハラスメントを防止する対策に関するまとめ

最後にハラスメントを防止するために大切なことはについてまとめたいと思います。

企業は人間同士が関わって仕事を推し進めている以上、個人の心掛けだけに頼ってハラスメントを無くそうとするのには限界があります。
まずは社内で何がハラスメントになるのか、ハラスメントを発生させないために何をすべきかなどについて共通認識を高めることからハラスメント対策は始まります。
共通認識があるからこそ、個人の言動に対して周囲が注意喚起をしやすくなり、ハラスメントをしてしまう恐れがある人も共通認識に照らし合わせて自分の言動を省みることができます。
ハラスメント対策は、共通認識に照らし合わせて企業内にハラスメントを予防する意識を高めることから始まると言えるでしょう。
その上でハラスメントだと思われる事案が発生した時、社内に専門的な知識を持った人材がいることで適切な機会に適切な方法と順序でアプローチができます。
そのための人材が雇用クリーンプランナーです。

雇用クリーンプランナーを社内で育成することでハラスメントや労働トラブルに対して問題意識を高めて取り組む人材を置くことになります。
ハラスメントが発生した時、その都度行き当たりばったりで対応していても企業のハラスメント対策のノウハウは高まっていきません。
ハラスメントに関する専門的な知識と役割意識を持った人材がいることで一度の対応を次の経験につなげ、企業としてのハラスメント対策のノウハウは高まっていくのです。
そのような状況を作っておくためにもハラスメント対策は、雇用クリーン企業認定の取得、雇用クリーンプランナーの育成も含めて行っていただける企業が増えることを願っています。

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