最高のパフォーマンスに必要なDNAとは

仕事でパフォーマンスを発揮することは、脳がどのような状態にあるかということが関係しています。
脳内には、100種類状の神経伝達物質があると言われていますが、脳内でどの神経伝達物質がどれくらい分泌されているかによって人間の精神状態が変ってきます。

神経伝達物質のことを詳しく説明すると、脳科学や精神医学の専門的な話になっていくので、ここではパフォーマンスを発揮するために必要な3つの神経伝達物質についてのみ説明したいと思います。
3つの神経伝達物質は、ドーパミン(Dopamine)ノルアドレナリン(Noradrenalin)アセチルコリン(Acetylcholine)で、これらを総称して最高のパフォーマンスを発揮するDNAと呼ばれています。

ドーパミン

ドーパミンは、報酬や楽しみを求めている時に脳内で増えている神経伝達物質です。
結果を求めて何かに取り組んでいる時は、記憶の定着力を高まったり、集中力が高まっているのもドーパミンの働きです。
ただ、求める報酬や楽しみを間違ってしまうと、ギャンブル、アルコール、買い物、性行為などへの依存につながってしまうものでもあります。

ドーパミンが分泌されていると楽しさを感じることができるのですが、難しい仕事やリスクのある仕事に向き合うためには、ドーパミンが分泌されて困難なことにも挑戦しようという気持ちになる必要があるので、良い仕事を成し遂げるために必要だと言えます。
ドーパミンが分泌しやすい職場を作るためには、ポジティブな声掛け、明るい雰囲気づくりを行っていくことが大切です。
反対にストレスの多い職場環境だと、そのストレスを緩和するためにプライベートでギャンブル、アルコール、買い物、性行為に依存するためにドーパミンを使おうとしてしまうので、心理的安全性の高い職場づくりはドーパミンを正しく作用させるためにも必要です。

ノルアドレナリン

ノルアドレナリンは、危機を感じた時に分泌される神経伝達物質であり、人間の生存を維持するために働いています。
注意力や警戒心が強く働いている時、身体機能が高まっている時は、ノルアドレナリンの働きが活発になっています。

仕事に一定の難易度があり緊張感を持って臨むことができるとノルアドレナリンは出やすいので、そんな時は力を発揮しやすいのですが、その仕事に慣れてくるとミスが起きやすくなるのは、仕事への難易度が低く感じられるようになってノルアドレナリンの分泌が低下するからです。
適度なプレッシャーがあった方がノルアドレナリンは分泌されやすくなるので、仕事においては上司が緊張感を促すような言葉を掛けることも必要になります。

パワハラになるような発言によってストレスを与えることは望ましくありませんが、仕事の難易度や重要性について説明することによって与えるプレッシャーは、パフォーマンスを発揮するために必要なものだと言えるでしょう。

アセチルコリン

アセチルコリンは、最高のパフォーマンスを発揮する頻度、持続時間に影響する神経伝達物質です。
実は、人間は赤ちゃんの時にはアセチルコリンがたくさん分泌されていて、生きるために脳が活発に働いるそうです。

アセチルコリンは、脳のマイネルト基底核というところから放出されていて、幼児期はアセチルコリンによって周囲への関心を高めてたくさんの情報を吸収して脳の神経回路を発達させようとしているのです。
この時の状態は、学習しようという気持ちが常にオンになっている状態であると言えます。
最高のパフォーマンスを発揮するためには、何かに取り組んでいる時に学習しようという脳の働きが活性化していることで新しい知識や技術をより多く習得することができます。
そのために私たち大人もアセチルコリンが分泌された状態を作ることができると良いのですが、そのための方法は大きく分けて2つあります。

1つ目は、運動をすることです。
運動をすると血管の拡張が起こり、血流が良くなりますが、その時に働いているのがアセチルコリンであるため、運動をすることでアセチルコリンの分泌を促すことができるのです。

2つ目は、重要なこと、驚くようなこと、新しいことに取り組むことです。
アセチルコリンは、学習と記憶に関連している神経伝達物質であるため、脳が注意を向けるような情報に触れたり、体験をすることによって脳に学習と記憶という作業を促して、アセチルコリンの神経を刺激しましょう。

まとめ

本来、仕事はある程度の目的達成への難易度、上手くいかなかった時のリスクなどがあり、一定の緊張感を持って行うことであるため自然とノルアドレナリンの分泌が促されます。
そこに目的を達成することのメリットをイメージしたり、周囲からの応援や期待を受けることでドーパミンの働きが活性化され、実際に仕事に取り掛かった時に試行錯誤する中でアセチルコリンが働くという条件が揃うことで質の高いパフォーマンスが発揮されます。

ただ、仕事には慣れが生じてノルアドレナリンが低下したり、周囲からの応援や期待ではなく、ノルマや罰ばかりを意識してしまうとドーパミンの働きが低下し、興味が低下した中で仕事をしてもアセチルコリンは十分に分泌されずに仕事の知識や技術が高まらないということも起きてしまいます。

そんなことにならないように、仕事をする上では一定の緊張感を維持すること、目的意識高めたり周囲との協力関係を築いておくこと、そして仕事の新しい知識や技術への興味と向上心を持って働くことを意識することでより良いパフォーマンスの発揮を目指して欲しいと思います。

また管理職の人が、職場には仕事の難易度や危険性の自覚、目的達成の願望から生じる緊張感を保つこと、人間関係ではお互いの協力関係、応援が感じられ、意欲的かつ安心感を持って仕事ができる心理的安全性を保つこと、そして仕事の能力を高めたいと思える情報発信、技術の指導の機会、その他研修会などで学習意欲を刺激することを心掛けると、パフォーマンスを発揮しやすい環境作りをマネジメントすることができるでしょう。

参考文献 脳科学で知的生産性を10倍高める 覚醒脳の作り方

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