今回の記事は、私が過去に出会った残念な営業マンの話です。
どう残念かというと、本人は人の話を聴いているつもりですが、実際は人の話を全く聴けていないため、相手に話を聴いてくれていないと感じさせ不快にさせるし、伝えたことが理解できていないのでズレた対応をされるという感じです。

その営業マンは、愛想は決して悪くなく、愛想よく明るく接するということは心掛けているということは感じたのですが、表面上だけ愛想良くしようという態度がコミュニケーションを何度も遮断してしまっていたのです。

具体的にどんな感じかというと、こちらが何かの説明をしていると「そうですよね」、「わかります」、「はい、はい」といった言葉を話の途中に挟んでくるんです。
そのタイミングが全て『絶対にこの話理解してないやろ!』ということが分かるタイミングです。

絶対に話を理解できていないタイミングで「そうですよね」、「わかります」、「はい、はい」というから話が全く進みません。
さすがに私も「一度最後まで話を聴いて、その上でわからないことは聴いてもらったり、何を理解できたか教えてもらえますか?」とちょっと強めに言いました。

上記は実際に合った具体例ですが、以下ではこのようなことになってしまうのは何故かについて心理的な視点からの考察をしたいと思います。

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感情の交流がないコミュニケーション

会話をしていて上記のような感じになってしまう人は、コミュニケーションの目的を理解できていません。
このタイプの人は、相手に気分を良くすることだけを目的に話をしているので、自分が相手の話を理解できているかどうかではなく、本人なりの愛想の良い対応を相手を気分良くさせるということだけが目的になっています。

営業マンだったので、相手の気分が良くなれば物が売れると思っていたのかもしれません。
コミュニケーションでは感情の交流は大切ですが、相手をこんな感情にしてやろうと強引なアプローチをすることは感情の交流とは言えません。
上記の営業マンは、こうすれば相手はこういう気分になるだろうという決めつけだけで強引なアプローチをしている感じです。

情報交換にならないコミュニケーション

上記の営業マンのもう一つの問題点は、情報交換をする意識がないという点でした。
自分の商品を相手に売ろうとする前に、相手の情報を確認して本当に自分の商品を進めるべき相手なのか、場合によっては別の商品を勧めた方が良いのか、今は売れるものがないが関係を継続する中で何かを提供できる機会が生まれそうか、などを判断するためには相手の話をよく聴くことが必要です。
その上で自分が持っている情報の中で何を提供すれば相手に有益かを判断して話をすることが望ましいでしょう。

この営業マンは、相手のどんな情報を知りたいという欲求が無く、自分が何を知らないかという自覚もないため、安易に「そうですよね」、「わかります」、「はい、はい」と言えていたのでしょう。
情報交換は、相手から教えてもらうという姿勢と有益な情報を提供しようという心掛けがあってこそお互いのためになります。
相手をどんな気分にするかということだけを目的としたコミュニケーションでは、お互いによって価値のある情報交換を行うことは難しいでしょう。

優秀なビジネスマンが実践できているコミュニケーション

この営業マンとの時間は不快かつ苦痛でしたが、反面教師として学びとなるポイントはあると思っています。
営業であれ、コンサルティングであれ、カウンセリングであれ、久しぶりに会う友達との会話であれ、下記の3つの意識を持って人と接することが大切だと改めて学ぶことができました。

  • 相手の感情をコントロールしようとせず感情交流をする
  • 相手に教えてもらう姿勢と有益な情報を伝える意識を持って情報交換をする
  • 自分本位なコミュニケーションは相手の時間を奪う行為!

この出来事を経て思い返してみると、私が仕事上で信頼してお付き合いをしている方は、経営者であれ従業員であれ上記のようなことができている人だと確認できました。

優秀なビジネスマンが持っている心掛け

上記を詳しく解説すると下記のような感じになります。

優秀なビジネスマンは、愛想よくして良い気分になってもらおうとしているのではなく、丁寧な態度で不快な思いをさせないようにしています。
愛想の押し付けをしてくる人は変な圧を感じてしまいます。

優秀なビジネスマンは、常に相手の状況や事情を理解するために相手のことを教えてもらおうという姿勢があり、教えてもらった情報をもとに相手にとって有益な情報を変えすということが実践できています。

優秀なビジネスマンは、相手の時間を大切に考えているので、会話に無駄がなく必要なことを的確に伝えてくれます。
愛想だけで焦点の合っていない会話で相手の時間を奪うようなことはしません。

仕事では、商品やサービスを買ってもらいたいという目的で人と接することやコンサルティングという形で相手の状況をヒアリングしてアドバイスを提供するという機会があると思いますが、上記の3点を心掛けているだけでもコミュニケーションの質が変わってくるでしょう。

自分のことを良く思ってもらうことよりも相手を不快にさせないこと、有益な情報を得る前に相手ことを教えてもらうこと、相手の時間を自分本位なコミュニケーションで奪わないこと、の3つが優秀なビジネスマンになるためのコミュニケーションにおける戒めなのではないかと思います。

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