仲間外れが起きる心理的要因

村八分という言葉がありますが、日本は小規模なコミュニティーの輪を乱す人のことを否定し、排除するという現象がさまざまな形で見られます。
それは、利害関係の薄まる、もしくはなくなる大規模な観点、いわゆる一般常識という観点から見た時に正しい思考を持ち、正しい行動をしていたとしても利害関係を共有する小規模なコミュニティーでは、その人の思考や行動は否定され排除される対象となってしまいます。
このブログを読んで頂いている方の中にも、過去にそのような目にあった体験があるという人はおられるのではないでしょうか。

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仲間外れが起きる集団の特徴

村八分という言葉は、村社会からの排除を意味しますが、世の中にはさまざまな形の村社会が存在しています。
地域の自治会、習い事教室、ママ友仲間、学校のクラス、部活動、職場、スポーツの協会などです。

このような村社会には、序列構造や建設的ではない秩序があり、序列構造の上の者に権益が偏るようになっていて、それを守るために少数派の建設的、発展的な意見は受け入れられなかったり、長いものには巻かれようとする短絡な損得勘定で行動する人がいるという特徴があります。

さらに常にその村社会の中で攻撃対象を作り、その対象を攻撃したり、のけ者にすることによって秩序を保とうとする行動が対象を変えながら続いています。
集団の中でいじめや仲間外れの対象が変わるのは、そういう存在を作ることで集団の秩序を守ろうとする非合理的で、自己保身だけを求める心理があるからです。

職場という村社会で起きる問題

職場でも村社会の原理が働き、人間関係に問題が生じることがあります。
村社会の原理が働いている職場には、非合理的なルールが存在し、一部の人間だけに負荷が偏っていたり、特定の人に対して周囲が気を使って望ましくない現状が維持されています。
そのような職場は、新しく入る人にとっては働きにくいし、新しい人に対して批判的な評価をすることが多く、人が定着しにくくなります。
村社会の原理が働いていると閉鎖的かつ排他的な職場になってしまうので、人が定着しないためいつも求人を出しているという状態になりがちです。
そのような職場に入ってしまいストレスで精神的な健康が損なわれてしまうこともあります。

村社会では賢い人は警戒される

村社会の中では、建設的、発展的な考え方を持った人が村社会の中にいると、自分の考え方がおかしいのではないかと悩むことになり、窮屈で息苦しい感覚を持つようになります。
その結果、新しく入った人が本来抱えなくても良いストレスを抱えることになったり、自尊心の低下を招いて良い人材が育たない、止めてしまうということが起こります。

本来は、建設的、発展的な考え方を持った人というのは教養もあり、自分だけでなく、周囲の人のために物事を考え、行動できる人が多いのですが、村社会の中においてそういう人が目立ち始め、その人に人気が集まり始めることは秩序を乱すことになるため、その人が集団の中にいずらい空気を作り出そうとされてしまいます。
職場の中で自分の地位を保持したい人、非合理だとしても今までのやり方を変えたくない人は、賢い人を排除したがるのです。

経営者であれば、このような環境が会社の中にあるのなら見直していくことが求められますし、会社員であればその会社を辞めるのか、もしくは自分が権限を持って環境を変えようとするのかという選択が生じます。
ただ上手く機能していない職場、人がすぐにやめる職場は村社会の原理が働いていることが多いので、この記事に書かれていることを知っておくことで対処法が見えてくることもあります。
自分の職場に違和感を感じている人は、村社会の原理が働いていないか観察してみてください。

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