この動画は、ハラスメントや労働トラブルの予防、対応に必要な知識を紹介しています。
企業が抱えるリスクを軽減させるためには、経営者や管理職、人事・総務担当者に欠かせない知識があります。
またその知識は企業を守るだけでなく、労働者としての権利を守ることができるものでもあるので動画の紹介を行っています。
今回は、企業向けの採用面接のコツとモンスター経営者の見抜き方についてです。

動画発信者 一般社団法人クレア人財育英協会 雇用クリーンチャンネル
講師    特定社会保険労務士 小野純先生

※この動画は一般社団法人クレア人財育英協会のパートナー企業として当社ホームページで紹介しています。

動画の内容

この動画は、求職者が入社後のミスマッチを防ぐために、面接という限られた時間の中で、応募先企業の経営者や役員が「モンスター経営者」ではないかを見抜くための着眼点や具体的な質問を解説しています。

「モンスター経営者」の主な特徴

動画で指摘されている、注意すべき経営者の特徴は以下の通りです。

  • 精神論・根性論を多用する: 「気合で乗り越えろ」「成長のためには苦労が必要だ」など、具体的・論理的な説明よりも感情論や精神論を重視する。
  • 過去の自慢話が多い: 自身の成功体験ばかりを語り、相手の話を聞こうとしない。自己顕示欲が強く、他者への共感性が低い傾向がある。
  • 言うことがコロコロ変わる: その場の思いつきで発言し、以前の発言と矛盾が生じても気にしない。一貫した経営方針やビジョンがない可能性がある。
  • 従業員を大切にしない言動: 「社員は家族」と言いながら、実際には長時間労働を強いたり、安易に「辞めても代わりはいくらでもいる」といった発言をしたりする。
  • 質問に対してはぐらかす: 労働条件や離職率、残業時間など、会社にとって都合の悪い質問に対して、明確に答えず話をそらそうとする。

面接で見抜くための具体的なチェックポイント

動画では、面接中に以下の点に注意して相手を観察することを推奨しています。

1. 「逆質問」への反応を見る

求職者からの質問時間は、相手の本質を見抜く絶好の機会です。特に、以下のような経営の本質に迫る質問を投げかけてみましょう。

  • 「社長が考える、御社の今後の課題は何ですか?」
    • 良い経営者: 自社の弱みを客観的に分析し、具体的な改善策を語れる。
    • 危険な経営者: 「特にない」と答えたり、精神論でごまかしたりする。
  • 「社員の評価はどのような基準で行っていますか?」
    • 良い経営者: 明確で公平な評価制度について説明できる。
    • 危険な経営者: 「頑張り」や「社長の好み」など、曖昧で主観的な基準を挙げる。
  • 「入社後に活躍している社員には、どのような共通点がありますか?」
    • この質問への回答から、その会社が求める人物像や社風(イエスマンを求めているのか、主体性を求めているのかなど)が透けて見えます。

2. 従業員の表情やオフィスの雰囲気を確認する

  • 面接官以外の、すれ違う従業員に覇気がなかったり、表情が暗かったりしないか。
  • オフィス全体が整理整頓されておらず、乱雑な印象を受けないか。

職場環境は、経営者の姿勢を映す鏡です。細かな点にも注意を払いましょう。

まとめ

この動画は、就職・転職活動は企業が候補者を選ぶだけでなく、候補者が企業を見極める場でもあると強調しています。
面接では萎縮せず、対等な立場で冷静に経営者を観察し、少しでも違和感や不信感を覚えたら、その直感を大切にすべきだと結論付けています。

クリーンな職場を見極め、そして築くために

この記事が鋭く指摘するように、就職・転職の面接は、求職者が「企業のコンプライアンス意識」や「経営者の本質」を見極めるための重要な機会です。
精神論を多用し、評価制度や労働条件に関する質問をはぐらかす「モンスター経営者」の下では、入社後に長時間労働やパワーハラスメント、不公平な処遇といった深刻な労務トラブルに巻き込まれるリスクが非常に高くなります。

こうしたリスクから自身のキャリアを守るためには、求職者自身が「何が法的に問題となるのか」「健全な職場環境とは何か」という明確な判断基準(=知識)を持つことが最強の武器となります。
同時に、企業側(経営者や人事担当者)も、自社が求職者から「モンスター経営者のいる会社」と見なされないよう、襟を正す必要があります。
公正な評価制度を構築し、ハラスメントを許さないクリーンな職場環境を整備し、それを面接の場で論理的に説明できることこそが、優秀な人材を惹きつけ、採用後のミスマッチを防ぐ鍵となります。

「雇用クリーンプランナー」資格は、まさにこの両者のニーズに応える専門知識を提供します。
労働法規の基礎、ハラスメント防止の具体的な体制づくり、適正な労働条件の明示ルール、そして公正な人事評価のあり方まで、「クリーンな職場」の構築と見極めに必要な知識を体系的に学ぶことができます。
求職者にとっては「危険な企業を回避し、優良企業を見抜くための羅針盤」として、そして企業担当者にとっては「従業員から信頼され、選ばれる職場を作るための設計図」として、この機会に専門資格の取得を検討してみてはいかがでしょうか。

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