この動画は、ハラスメントや労働トラブルの予防、対応に必要な知識を紹介しています。
企業が抱えるリスクを軽減させるためには、経営者や管理職、人事・総務担当者に欠かせない知識があります。
またその知識は企業を守るだけでなく、労働者としての権利を守ることができるものでもあるので動画の紹介を行っています。
今回は、お客様からのどのような要求がカスハラに当たるのかという話です。
動画発信者 一般社団法人クレア人財育英協会 雇用クリーンチャンネル
講師 特定社会保険労務士 小野純先生
※この動画は一般社団法人クレア人財育英協会のパートナー企業として当社ホームページで紹介しています。
動画の内容
この動画は、近年社会問題となっている「カスタマーハラスメント(カスハラ)」について、それが正当なクレームとどう違うのか、そしてどのような行為が該当するのかを具体例を交えて解説しています。
「カスハラ」とは何か?
カスハラとは、顧客(カスタマー)が従業員に対して行う、理不尽で悪質な要求や嫌がらせ行為のことです。
「お客様は神様」という言葉を履き違え、優越的な立場を濫用したハラスメントを指します。
これは単なる「クレーム」とは一線を画すものであり、従業員の尊厳を傷つけ、安全な労働環境を脅かす重大な問題です。
正当なクレームとカスハラの境界線
動画では、両者を区別するための重要な判断基準を説明しています。
正当なクレーム
要求の目的が、商品の交換や返金など、正当な権利の主張で、要求の手段と態度が理性的で、社会通念上相当な範囲。
カスタマーハラスメント
要求の目的が、金品の要求、自己のストレス発散、謝罪の強要などで、要求の手段と態度が暴言、脅迫、暴力、名誉毀損、人格否定など。
たとえ商品やサービスに不備があったとしても、その伝え方が社会的に許容される範囲を逸脱していれば、それは正当なクレームではなく「カスハラ」となります。
カスハラに該当する具体的な行為
動画で挙げられているような、典型的なカスハラの例は以下の通りです。
- 暴言・威圧・脅迫
- 「バカ」「死ね」などの暴言を吐く。
- 「誠意を見せろ」「土下座しろ」と謝罪を強要する。
- 「家や名前を覚えたぞ」「ネットに晒すぞ」と脅す。
- 時間的な拘束
- 何時間にもわたって電話を切り G させず、従業員を拘束する。
- 繰り返し同じ内容のクレームを執拗に続ける。
- 理不尽な要求
- 制度上できないサービスの提供を強要する。
- 慰謝料として過剰な金品を要求する。
- プライバシーの侵害
- 従業員の個人情報を聞き出そうとする。
- SNSなどで従業員を特定し、誹謗中傷を書き込む。
まとめ
この動画は、カスハラが従業員に深刻な精神的苦痛を与え、離職の原因にもなる深刻な問題であると警鐘を鳴らしています。
企業には従業員を守るための対策(マニュアルの整備、相談窓口の設置など)を講じる安全配慮義務があり、社会全体でこの問題に取り組む必要があると締めくくっています。
従業員を守り、クリーンな職場を維持するために
記事で解説されたように、「カスハラ」は「正当なクレーム」とは一線を画す、従業員の尊厳と安全を脅かす深刻なハラスメント行為です。「土下座の強要」や「ネットに晒すぞ」といった暴言・脅迫は、たとえ商品に不備があったとしても社会通念上許容される範囲を逸脱しており、企業はこうした悪質な行為から従業員を守る明確な責任があります。
企業が「安全配慮義務」を怠り、従業員がカスハラによって精神的苦痛を受けたり、離職に追い込まれたりすれば、それは会社の法的責任が問われる重大な経営リスクに直結します。
こうしたリスクを回避し、従業員が安心して働ける環境を整備するためには、まず「どこからがカスハラか」という法的な境界線を組織全体で共有し、対応マニュアルや相談窓口を整備することが不可欠です。
「雇用クリーンプランナー」資格は、職場で起こりうる多様なハラスメント対策を網羅しており、特にこのカスタマーハラスメントについては、法的な根拠から、現場で従業員が取るべき具体的な対応フロー、毅然と要求を拒否するための体制づくり、そして対応後の従業員のメンタルケアまで、企業に求められる措置を体系的に学ぶことができます。
従業員を守る「盾」となる専門知識を習得するために、この機会に資格取得を検討してみてはいかがでしょうか。
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