世界の長寿企業ランキングで、日本が世界1位であることをご存知でしょうか。
日経BPコンサルティング・周年事業ラボでは、世界の企業の創業年数が100年以上、200年以上の企業数を国別に調査した結果、創業100年企業では日本企業が50%を占めることが明らかとなりました。
長寿の秘訣には、近江商人が経営理念として掲げていた「三方良し」が関係すると考えます。
本記事では「三方良し」について解説し、企業で活用する際のポイントを解説します。

三方良しとは

買い手と売り手、そして世間の3つに良い影響をもたらす商売が良いとする考え方です。
経営の神様と呼ばれるパナソニックの創業者である松下幸之助も、この三方よしを重要視していました。
昔から、ビジネスで生き残ってきた人たちはこのようなことをよく理解していて、自分たちだけに利益がある商売は行わず、「買い手」である顧客に対しても利益となるような商売を行っていました。
つまり「売り手」と「買い手」の両方にとってメリットがあるWIN-WINの関係を築くことを目指していたのです。

三方良しの起源

近江商人は近江(現在の滋賀県)に本拠地を構え、日本全国を市場として商売を実施。時には縁もゆかりもない地域に直接足を運び、商売先を開拓していました。
そこで必要であるものが、「信用」です。
どんなに良い商品を売ろうとしても、そこに信用がなければその商品をお客さんに買いたいと思ってもらうことは難しいでしょう。
見知らぬ土地で開いた店だからこそ、商売を安定させるためにはその地域の人々からの信用を得ることが何よりもより大切なことでした。
このように近江商人が信用を築いていくための心構えとして説いた教えが、「三方よし」であり現代にも語り継がれているのです。

「売り手よし」「買い手よし」「世間よし」の状態とは

三方良しのビジネス

・「売り手よし」

売り手である企業が得をするという考え方です。提供している価値に見合う十分な利益が出せることを意味しています。
たとえ商品が優れていても、利益が十分に取れない場合はビジネスとして成立されていないため、経営を見直さなければいけません。

・「買い手よし」

お客様が、自社の商品やサービスを購入して満足してくれているかどうかが重要となります。
「質を求めるお客様」と「安さを求めるお客様」がいるなど、それぞれ価値観が異なる場合もあります。自社の商品やサービスが、なるべく多くの人の生活を豊かにし、喜んでもらえるものであるかが重要です。

・「世間よし」

売り手(企業)と買い手(お客様)以外にも良い影響を与えていることを指します。例を挙げると、環境を無視して有害物質を吐き出し続けるような工場は世間よしができているとは言えません。
このような企業は一時的に利益を出すことができても、周りからの反発を受けてしまい、事業を続けることができなくなってしまいます。買い手と売り手の利益だけを追求するのではなく、社会にもたらす良い影響も会社を長く継続するためのポイントとなっています。
これら三方向へよいことをおこなうことで、それぞれが互いに良い相乗効果を生み出すことが三方良しの基本的な考え方です。

「三方良し」を経営に取り入れるポイント

「三方良し」を経営に取り入れるポイントとしては、次のようなものが挙げられます。

・持続性のある収益の仕組みづくり

持続性、継続性は、事業に欠かせない要素です。
継続して社会的な役割をはたすためには、持続性のある収益の仕組みづくりが大切です。
定期的な仕組みの点検はもちろんのこと、十分な収益を達成していない場合には、根本的な事業の見直しが必要です。

・社会的意義必要性の理解

資本主義、グローバル化、情報化は、企業経営をより複雑なものにしています。混沌とした環境の中で自社の生存を考えることが最優先とされ、社会的環境は二の次になるのは自然な流れかもしれません。
しかし会社は社会の一部である以上、事業経営は社会的意義を無視しておこなうことはできないのです。

・ニーズを満たす組織づくり

1人でできる仕事には限りがあるため、事をなす(事業を行う)には組織づくりが必要不可欠です。
組織が存在するのは、組織それ自体のためではなく、社会的な目的を実現し、社会的、コミュニティ、個人のニーズを満たすためです。組織は目的ではなく手段なのです。したがって、その組織が何かではなく、その組織が何をなすべきか、あげるべき成果は何かを明確にしていく必要があります。

「三方良し」を実現する前に必要な取り組み

信頼のおける会社であることは、そこで働く社員にとっても必要不可欠な要素です。
社員にとって安心して働くことのできる環境があること、自分の持つ能力を最大限に生かされる場があることは、会社の叶えたい未来を加速させるためにも重要なポイントであると考えます。
自社の社員を大切にする習慣が定着している企業なら、自ずと取引先や社会に対しても適切な姿勢で向き合えるのではないでしょうか。

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